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餃子の屋台販売とNPO団体

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毎日の残業は当然のこととしても、7時を過ぎた頃から急にお腹が空き始めるのは問題だ。
コンビニで何か買って食べるか?それともこのまま我慢して早めに帰って食べるか?悩むところだ。

そんなある日、それはすごいボリュームで耳に飛び込んできた。

「ギョーザ、ギョーザ」
(※石焼き芋の販売カーの音で読んでください)

「野菜餃子、肉餃子にゴボウ餃子、カレー餃子、キムチ餃子、どれもおいしい林林(リンリン)餃子」

何だろう?思わず窓の外に身を乗り出す。

え?餃子の屋台販売?そんなのあるんだ。

気づいたのはもちろん私だけではない。
ふと横をむくと、もう一人のスタッフも視線が声のする方を追っている。

だんだん遠ざかるその声に、どうしようか?と思い悩んでいた時、絶妙のタイミングで彼女は言った。

「買ってきましょうか?」

これが私と林林餃子の最初の出会いである。

彼女が買ってきてくれたのは、野菜餃子と肉餃子。
1パックに12個入って500円。

餃子にしては少し高いなどと思いながら、口にした途端「おいしい」と叫んだ。
餃子の焼き汁が口の中で広がり、とてもジューシーな味わいだった。

2人でこんなに食べられるのかと思ってもいたが、あっという間に平らげてしまい、満腹!満腹!

お腹が落ちつくと、ようやく思考能力が回復し、そして思った。
「餃子屋台なんて初めて知った。なかなかいいアイディアじゃない。一体どういう人がやっているんだろう?」

気になり始めると止まらない。電話番号を調べ、早速に電話してみた。
「餃子屋台の事について、取材させて欲しいんですけど・・・」

餃子屋さんだと思っていたその相手は、「福祉さぽーと21」というNPO団体だった。

餃子屋台とNPO団体? 一体どんなつながりがあるのか?
懲りもせずに訪ねてみた。

NPO団体の餃子事業部 事業部長にお話を伺った。

「この事業は、生活困窮者を支援するために15年程前から始めたものなんです。」
「色んな事情で生活ができなくなった人たちが、共同生活をしながら個人事業主として餃子を売っています。」

「石焼き芋やたこ焼きのワゴン販売はありますが、誰にもまねできないことをやろうと、代表が自ら中華街へ修行に行き、商品開発しました。」

「車と商品は私どもが提供して、収益を分配する仕組みです。」
「現在33台が稼働中で、関東5県で販売しています。」

「餃子を販売することで彼らの生活がなりたてば、それでいいんです。雑誌やTV等でも取り上げられ、スーパー等でも販売させて欲しいと言われるんですが、そういうことは一切やりません。」
「スーパーで売れ始めたら、餃子屋台が売れなくなってしまいます。」

「あくまでも、餃子を売ることで、彼らの生活が成り立つことが大事なんです」

ちなみに1台の車で1日約80パックを売るそうです。
宿泊施設の隣には工場があり、ここで1日約2,000パック製造できるとの事。
工場で蒸したものを、その日のうちに車に載せ、焼きながら販売する。
さらにすごいのが、2ヶ月に1回しか同じ場所に行かないというルール。

それは「どんなにおいしいものでも、頻繁に行くとあきられてしまい売上が落ちる」からだそうです。

よく考えられていますよね。

屋台のスピーカーについても聞いてみました。
「とくに工夫ということはないんですが、とにかく音は大きくならしにぎやかさを出せと言っています。」
「大きすぎて、苦情も度々です」と笑って話してくれました。

やっぱり、それくらいの音だからついつい引き寄せられてしまったんだと自分の欲求に言い訳をし、2ヶ月後を心待ちにする今日この頃です。

2004 09 25 [ビジネスモデル] | 固定リンク

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